【日めくりカレンダー書き写し】


江幡佐和子さん
2009年11月ガン性腹膜炎、
腹膜偽粘液腫W期。
余命数か月、長くて2年と告げられ、
仕事を辞め、玄米菜食に切り替える。
しかし父と夫の介護を続け、自宅で看取る。
直後に身体に異変が起こり、
妊婦のようなお腹に。
そして再手術。
2012年6月、ガン患研に入会し、
余命宣告をはねのけ、元気いっぱい。
小林 心の免疫セミナーで、再手術をしたことを話した時、代表から喝を入れられたとか。そのとき、どんなお気持ちでしたか。
江幡 ムッときました。(会場笑)
私のことを知ってないって思って…。私は15年間、夜中も2時間おきに起きて親を介護して、こんなにできて幸せだなあって、ずっと思っていたんですから。それにそのときは、妊婦のようにお腹が大きくなって、30センチもお腹を切ったのに、小腸の粘膜にまだ残っていて、マーカー値も15が正常値というのに5000ぐらいありました。その上、排便も自力でできない、尿も、カテーテルを入れて導尿している状態。落ち込んでいるのに喝を入れられたので、むっとしてまともに代表の顔も見られなかったんです。
でも帰ってから、これはいけないと思って、冷静になってよ〜く考えて、代表に手紙を書きました。そしたらハガキをもらったんです。うれしくてうれしくて、見えるところにずっと貼ってあります。
小林 この、〈治ったさん〉バッヂが印刷してあるハガキですね。
江幡 そうそう、それを見てはがんばるぞって思ってきました。
小林 今はとってもお元気ですね。
江幡 まだ、カテーテルを使っているんですけど、これも、こういうのを使っているときはこうしたらいいよってことを教えられるようになるためなのだと思っているんです。
小林 すばらしい! それから、川竹代表の日めくりカレンダーを書き写していらっしゃるんですよね。
江幡 日めくりカレンダーの下に説明が載っていて、それがすごく良くて…。それに、カレンダーの裏に川竹さんの笑っている写真が載っているんです。それを見て、がんばるゾ!とか、何! とか言って気合いを入れてるんです(笑)。
小林 その日の気持ちも書いていくんですか?
江幡 そうですね、それに食べたものとか、便の固さや様子とかも…。
小林 書くことで、自分と向き合い、日々の実行に移されている。とってもいいですね。ところが、今年(2015年)の夏、失敗されたそうですね。
江幡 すご〜い、大失敗(笑)。
小林 どうしたんですか。
江幡 最初の手術から5年経ち、マーカー値も良くなったので、あっ治ったんだと思って、自分でお祝いをしちゃたんです。
小林 ほう…。
江幡 アイスクリームは食べるわ、油物は食べるわ…。それがまた、3週間続いたんです。今まで好きだったものが、ガンも好きなのは当たり前なのに、それをコロッと忘れて、食べて、食べて…。そして病院に行ったらガンがお腹全体にあります。手術しますって。
小林 わあー。
江幡 でも手術が近くなって、手術はいけないと言われていたのを思い出し手術を断りました。玄米菜食をしっかりやって、今はマーカー値も見事に15まで下がりました。
小林 すごい!
江幡 食べ物と生活習慣がとっても大事なことが分かりました。
江幡・小林 (声を合わせて)油断大敵(笑)。
小林 今はとてもたくさんの夢を持っていらっしゃるとか。
江幡 少しずつ小学校でボランティアをしていますが、小児病棟のお子さんに、紙芝居とか本を読んであげたりするのが夢なんです。
もう一つは、聾者の方の役に立つこと。それで今手話を勉強しています。まだまだ、初歩ですが、100万人の方に、お手伝いをしたい。無理かな?(笑)。
小林・柳澤 大丈夫ですよ!
江幡 頑張ってやります(笑)。きょうは、みなさんに私の気持ちと、こういうことをやっちゃいけないってことをお話しできて本当に良かったです。ありがとうございました。(拍手)


『いのちの田圃(たんぼ)』172号より